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STAX
2006.5.31
隣の三芳町にスタックスという会社があります。若い人にはなじみがないかもしれませんが昭和30年代生まれ以前の方にはなつかしい名前かもしれません。
静電型ヘッドフォンの会社です。
パソコンのブームとともにオーディオは一気に下火となり小倉智明さんのような熱狂的な一部の狂信者を除き家庭の中で隅に追いやられてきたのがステレオセットです。
ステレオはそのまま聴くと近所迷惑ということもありヘッドフォンが普及したのですがその中でも通常がダイナミック方式であるのに対してスタティックつまり静電型をかたくななまでに追求してきたのがこの会社です。
オーディオの下火とともに一度つぶれてしまったわけですが熱烈なファンの応援もあって社員の方々がメンテだけでもと会社を立ち上げてくれたのです。そしていまや新製品も出したりできるようになりりました。
大手のようにだれかが拾ってくれて生き延び・・・などというのでなく社員たちの使命感によって今も生真面目に魅力的なイアースピーカーを作ってくださっているこの会社には頭が下がります。
実は部屋を掃除していて30年前と20年前のモデルが出てき、しかも真空管のヘッドフォンアンプが出てきて涙してしまったのです。イアーパッドはかびが生えていました。30年前のはすばらしい音がしました。20年前のは左のユニットが壊れているようで音はちいさいようです。難聴とはいえヘッドフォンは骨を伝わってもくるので左右のインバランスは解消されてしまうものですが、これは明らかに壊れていました。石川ひとみさんの声質の価値に気づきここのところ毎日聞いていますがいいひびきでした。幸せなひとときでした。
おおきくなりたいと望むのはだれにも一度は通過する人生の壁ですがそれに無頓着なもの、落ちこぼれたもの(失礼、STAXさんにもこの例は失礼ごめんなさい)・・・にはこういう「国のあゆみの力」の例があるのだということを知ってもらいたくて書きました。
きょうはペトルチアーニのピアノと石川ひとみの一期一会と太田裕美のどんじゃらほいでおねんねいたしやす。
2006.12.26
O様の新譜アルバムが久々にが出たというのでついでにビートルズ名曲集とボブ・ディラン名曲集を取り寄せました。ビートルズは久々の"新譜"アルバムが出たとのことですがそれではなくて27曲入った『ビートルズ1』というアンソロジーです。
ロックがなんであるかは皆目見当つかず単なるうるさい音楽くらいにしか考えていませんでしたが、ビートルズには明らかに研ぎ澄まされた旋律があるのに気がつきました。
一般に"旋律"というものは「飽きる」ものですが時間を置くとまた「欲しくなる」ものです。O様の旋律はひと月毎日聞き続けても飽きることはありませんが、それは旋律にさまざまな仕掛けがしてあることが原因であると思います。手の込んだテクニックは作曲したひとたちがベテラン中のベテランでO様にふさわしく旋律をかいているわけですが、見方を変えるとそういう旋律をかかせている見えざる手はとりもなおさずO様の神通力なのかもしれません。
ビートルズのすばらしさはその旋律の単純さ・素朴さにあるものと私には感じられます。いわゆる"作曲家"のもつテクニックではない。
飽きないのです。
録音やボーカル・楽器の和声も原因かもしれません。
ビートルズはロックではないのかもしれません。
単純であるにもかかわらず味わいが深いのです。大豆の在来種のような豆味の豊かさを類推させるものがあります。
後期のストリングスが入ったりし始めるとやや嫌味な感じもするのですが旋律そのものがやっぱり初期からの一貫した素朴さをもっているため心にぐさっとくるようです。
私は甘すぎる旋律というものにはいささか嫌悪感すら感じ、O様の歌う旋律の(いい意味の)軽さ、かわいさ、心地よいトリックにはこころ癒されるのですが、これとは正反対の・・・といっても甘いのではない方向の土のにおいのする(といってもビートルズはたしか産業革命以来の工業都市のマンチェスターかリヴァプールの出だったかしら?)バルトーク的といってもいいような、4人の装飾のない人間の素直な叫びがとても気持ちよく受け取れるのです。
ビートルズに関しては批判するひとがないので自分も肯定派になったのでは面白くないのですが、いいものはいいとしかいいようがありません。
大豆との比較はいささか飛躍しすぎるのですがビートルズは在来種といってもいいのではないかと思えるほど豊かな"味"を持っているのです。ただしそれは大豆とは違って単純さゆえの豊かさなのです。
先日車のラジオから聞こえてきたRCサクセッションと言うグループのボーカルにも感動してしまいびっくりこいたのですが、いまわのきよしろうさんというかただと家内から教わりました。この名前だけは芸能界音痴の自分も知っていました、声は知らねども。
あのときと似た感動を今日さらに増幅させたのです。