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都幾川のわたなべさん訪問

2005.5.04

5月1日大桃さんと岡さんとで都幾川村のわたなべさんのところに行って来ました。先週新装オープンでしたがこちらは山形に所用で出張でした。
 東松山のインターからおりてずーっと記憶にある道が続き、そういえば子どもを川遊びにつれてきた河原だとか慈光寺の国宝を見物しようと車できて迷ったYの字の交差点等異様に強く覚えている箇所がいくつかありました。
 のんびりとした中山間地の道をゆくとやがて周りとは不釣合いににぎやかな箇所にやってきました、わたなべさんの駐車場です。
 なにこれ、と思ったと同時に思わず笑ってしまいました。
 うますぎるものを食べたときと同じたぐいの笑いです。
 豆腐屋にこんなに車が、ひとが・・・。
 大きなお店です。
 外に向かっては豆乳アイスクリーム(イタリアン・ジェラードというのでしょうか)とドーナッツを、なかに入ると豆腐や加工品がところせましと並べられています。家族連れでごったがえしていました。
 製造の光景がガラス張りでまる見えのきれいな・清潔なお店です。
 ほんとに「なにこれ」でした。
 びっくり、です。こないだの定義のあぶらげ屋さんどころではない。
 おそらく日本の個人豆腐店としては頂点にあるものと思われます。
 駐車場にはあとからあとから車が入ってきます。

 見かけだけまねしてわたなべさんを目指そうとしている大手のメーカーがあとからあとから出てきているようですが、わたなべさんの場合はただ不特定多数に向かって「はいこれ、こんなにりっぱな能書き・・・」と商品を陳列しているお店ではありません。
 農家・地域と一体になった大豆作り、消費者の皆さんといっしょになって考えた豆腐づくり・・・。
 堅固な「わたなべワールド」が構築されていてとても余人の同業者の入り込む余地はありません。
 わたなべさんよりうまい豆腐屋が目の前にお店を構えても問題にならないでしょう。
 それほど有機的にかっちりとした世界を作り上げてしまったこの人物は豆腐屋というわくをはずしても傑出した人物だと思います。
 製造風景が眺められるガラス窓のところにわたなべさんのお父様とお母様の写真、それにお父様が手彫りした仏像が安置されていました。
 このご両親と仏像の顔をみてすべてが納得いたしました。

 このお店はいろんなところで豆腐屋、地域おこしの成功事例として取り上げられていますがただそれだけでは読みが不十分だと思います。
 ご両親の写真と仏像、そして社長の笑顔・・・ここから学び獲得するものがあることを願って、全国の多くの豆腐屋・起業家・商店街代表者・議員連中にじゃかすか訪問してもらいたいものです。
 そしてできたらわたなべ社長とお話なさい。
 いい環境です。車で通ってきて眺めた風景がなんだか奈良の郊外のような気がしました、もう少し渋いですが。この環境とセットで彼の豆腐づくりを考えたとき、そこには人知の及ばない神の手が感じられてしまいました。
 国宝を抱えたこのむらにふさわしい気品に満ち溢れた"事業"です。
 いいものを見させていただきました。
 わたなべさん、ありがとうございます。