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全国大豆めぐり
オオスズ
青森県、大粒、以外と甘い、凝固対流乱れる・・・むつかしい。
2002
8.10 コスズに対してオオスズということで品種は似通っているのかしら。りっぱな大粒。
ていねいに簡略煮。豆乳がうまくない。リュウホウのあとにやったので余計まずく感じた。
寄せは普通に乱れる、15度、甘味系と同程度の乱れ。
きちんと寄る。出来あがりを食べるとちっともうまくない・・・が待てよ、あとから甘味がくるな。
冷えたのを食べる。こりゃ旨いわ。やはり甘味があとから追いかけてくる感じ。リュウホウと違って却ってこっちのほうがうまい。ただし凝固特性は良くない、低タンパク系と同じ対流の乱れを生じる。
旨みの判断はむつかしい。食べる人の味覚の教養。できあがりが旨いからといって時間がたってからうまいとは限らない、逆に出来あがり直後がまずく感じてもあとで旨いと感じることもある。
やっかいだな。 99.99パーセントの人は出来あがり直後を食べない。
6時間後、お昼に食べる。リュウホウと比べてクリーミー感は劣る。甘味がはっきりする。一般受けはリュウホウよりこちらのほうがするだろう。
ただし一般受けするものが正しい・上位にある・・・・というものではない。
インパクトに欠ける、パンチがない・・・という単純な見かたは自分はしない。 少しでもいいところがあればそれを活かしてやりたい。
8.12 新しい型箱で寄せる。最初ではないがやはり木の香りがついていて、いいのやらいけないのやら。たしかイチョウの木かなんかだったと思う、同じ木からさる筋の料理人のまな板を作ったと聞いている。
きれいに寄っている。クリーム感がすごい・・・これが「売り」なのかな高タンパクは。固くなりすぎずくねんくねん状態で少ないながらも甘味はしっかりとある。
いい品種だと思う・・・ただし作り方が制約を受ける。甘味の弱さをカバーするプラスαが大いに必要だ。
8.13 大どろの程度のひどい豆乳であったがねっとりまったりの良く出た豆腐となる。甘味もそこそこある。
型箱のかたちにひとかたまりに固まるわけだが、甘味系でないこのての大豆の豆腐は、かたまりの部位によって大分うまいまずいの差が出てしまう。かといってむら寄りゼロの完璧反応を求めると、いわゆる普通の豆腐になってしまうので面白みはない。寄せは手加減の妙にすべてがある。
お昼に冷えたのを食べる・・・水分がいくらか抜け、ねっとりがさらに際立つ。甘味系と比べるといわゆる「単純に甘い」というのはないけれど味はいっぱいする。そして甘くないようでいて甘い。こういう甘さっていいなあ。
パンチのある甘味なんてなんか下品ですらある。
この大豆の自分作豆腐は、豆乳もうまいしできたても旨いし冷えてなおかつ旨い・・・ただし寄せ状態の許容範囲は極めてせまい。
高タンパク系も活かし方が必ずあるはずだ。でもむつかしい。
8.14 きょうは委託の実験製造。いつものは大粒。これは中粒、粒の大きさ・皮のきれいさ等はふぞろいでいかにも無農薬である。見かけとはちがい作ってみるとだいたいおいしいものになるはずであるが。
米からの転作ということで大豆作りに変更したばかりの数年経過の畑だそうでこれからが楽しみでしょう。
豆乳はおいしかった。単純な甘さを感じるクリーミーな豆乳でだれにでも飲みやすいだろう、ちょうどこないだやったリュウホウのと同じ傾向の味である。失敗を恐れて15度前半程度の濃さだと思う。
寄せてきぬにしてみると、問屋さんからのオオスズとは全然違う味になる。
甘味が全然しない。高たんぱくとはいってもいままでつぶしてきたオオスズは「甘くないようでいてしっかりと甘味がある」というのがいつも感じられたが今日のにはそれがない・・・ただし豆乳時は甘く感じられた。煮方か寄せが悪かったかなとも思うのだがねっとり感はたっぷりとは言えないが少しはあるので味抜けはそんなにあるとは思えないのだが。
常温にして食べてみる。ねっとりクリーミー、豆の香りいっぱい、くねんくねんもある。うまい。が、もう少し甘味が添えられるといいかなとも感じる。高タンパクとは言っても甘味ゼロというわけではなく分析値の数字をみるとたいした数字の差ではない。作り方でもう少し良くなるのかとも思うのだが一回こっきりの試行なのでなんとも・・・・。
委託してきた方と午後お話したが農家の方との共同作業でいい大豆めざしてがんばっていきたいとのことでした。日本の農業を応援しましょうね。
8.18 問屋さんのオオスズ。いつものとおり。力もたっぷり。高タンパクなのに甘味もあり。おもしろい大豆だ。
新品種というわけでもないのだがこの近辺で使っているひとはいるのかしら。
ミヤギシロメが「いいかげんにやってもきれいに簡単に寄ってしまう」ということでいままで煮豆屋さんばかりにながれていたのが豆腐屋に大量に流れていると言う。いやだねー。
この大豆はおもしろいのでずーっと付き合うよ。
8.29都心で日本料理をやっている友人に時々豆腐をチェックしてもらっているが、消泡剤使用と無消泡剤のものを目隠しテストするとなんと彼は無消泡剤のほうをいつも旨いと言う。無消泡剤の味を覚えてしまって、学習からそちらを選んでいるわけではなく最初の時からそうなのである。
無消泡剤だと使用したものと比べると明らかに越えられない壁をほとんどの人は感じると思うのだが彼は特殊なのかしら。たしかに両者は同じ大豆を使いながら別の味がする。消泡剤使用はあきらかに濃厚感がある。100人のうち99人は消泡剤使用を選ぶだろう、「無使用・・・」信者の方も。
きょうのギンレイ、オオスズは調子が良く消泡剤使用と無使用両方のものを作り、比較テストしてみたが彼の言うことがなんとなくわかるような気もする。
ただ私の場合は学習的に無消泡剤の味がわかってしまっているので彼の味覚能力とは比べ物にもならないが、「無消泡剤の単純(と先入観で思っていた)な明るさと考えていたものが何というか「低抽出による」劣なるものという考えはまちがっているような気がする。
豆の風味がいっぱいなのである。旨みということばとはちがう。旨みはやや劣るといったほうがいいと思う。ほとんどのひとは甘味・旨みで旨い・まずいを言う。
彼は現今の「甘味オンリー」の風潮には批判的な人間である。もちろん甘味はおいしさの重要なファクターであることは彼は百も承知であるが。
無消泡剤でも濃度はちゃんと消泡剤使用のものと同じく出る。15度も出る・・15度はやっかいで14度ぐらいがいいのだが。じゃあなぜ味に濃厚感がないのか。・・・わからない。抽出のバランスなのかなあ。
無消泡剤はきわめてむつかしい。それだけに楽しい。それなのに味では正当な評価が得られない。「無・・・」という能書きの評価ばかりでこれはとてもいやしいことだ。
彼のおかげでワンランク上の「おいしさ」というものが学べた。
でも1/100程度の理解という現状はそう簡単には動きそうにもない。
オオスズ・・・うまかった。
9.06 煮方を変えてみる。秘密。
豆乳が抜群となる。
ほんとうに気品のある豆腐になってくれる。
奥ゆかしくなおかつしっかりと主張をもっている。
おれがおれがという目立ちたがり屋症候群の高甘味系とは一線を画している。
新潟エンレイと並んで大好き。
でも理解者はそうは多くないだろう。
先日の日本料理の友人の「無消泡剤」の風味・味覚論に刺激されていままで「無消泡剤は消泡剤使用の味に劣る」という一般論についてかなり修正が必要なのではないかと考えるようになっている。
濃い・薄いという違いではないのかもしれない。味はあきらかに違う。消泡剤自体には使用量を考えると味はないものと考えたほうがいいと思う。
何が原因となって味がちがうのかな。抽出率の違い・・・平均的に各成分の抽出率が下がるのか、ばらばらに抽出率が変わるのか?
9.12 ひどい夏ばてで更新もままならない。
きのうまであんなに「かったるーい、かったるーい」の連発であったがきょうはいくらからくちん。
くもりで30度もないみたい。
オオスズはいつも安定していいのができている。
味がまるい。単純な味ではない。寄りもいい。
1.26 久しぶりの使用となる。
思えば青森の山は登ったことがないな、白神山地、八甲田、岩木山・・・。
前回はとてもいい印象であったことを覚えている。
今回は・・・。
やや濃い目に煮る。この前にフクユタカをきのうより濃い目にやってとてもよかったので。
豆乳はうまい、味が豊である。
寄せはやや弱いかな。
きれいに寄る。
味は・・・むむむ、なんて豊かな味わい。ひねひね甘味系のねちょ甘でもない、高タンパク系のやや単純甘味&豆香馥郁ともややちがう。
味のいっぱいする大豆である、しかも味のバランスが良く「ぼわーっ」としたぶよぶよルノワールとは全然違う。
優秀な大豆である。
この前ミヤギシロメに名品ということばを与えてしまったが、こちとらのほうが数段上と言えよう。
あとからあとからいい大豆が生まれてきちゃって困っちゃいますね。
1.27 きのうの感動を再び・・・。
ということできょうもがんばる。
フクユタカと並んでいい寄せとなる。
ほんとにうまい。
ふつう味見は一口で終わってしまうのだが、検食用カップにとりおきしたもの全部食べてしまった・・・お昼に食べるのはない。
こころよりこの大豆を作り上げた農家の方と青森の土地・気候に御礼申し上げます。 ありがとうございます。
1.28 薄めにやってうまくいくと必ず次回は濃くやってもっとうまく・・・と考えるのが普通であろう。
というわけでかなり濃くやる。
新豆のときはこれがこわいのだが。
加水が少ないのでちょい出しなめなめでていねいに煮る。
絞る・・・・・やな感じとなる。
1/3絞れない。
取れた豆乳も粘性が強く手ごわい。
しかしきぬはそこそこのかたさとなる。肌もきれいである、厳密なことを言えばかすかに荒れている。
ユキホマレとはかなり違い、こんな時期でも新豆100パーセントで可能であることがわかる。
もっともこんな絞りではまったく商売にならない。
味も濃いことは濃いのだがきのうの旨さに今日の濃さの倍率をかけた分うまくなったかというとかなり疑問である。
濃ければ濃いほど・・・というのはいつものことなのだが、それは別にしても煮方に問題があらう。