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全国大豆めぐり

ミヤギシロメ

大粒で非常につぶのそろった見た目のりっぱな大豆、低タンパク高糖質


 問屋さんに進められて使用。とても甘いとのこと。
                        2001
11.25 とても甘いと言うのでつぶしてみたがたいした感動はなかった。ギンレイが良過ぎるせいかもしれないが一回だけの試行ではなんとも言えない。

                        2002

2.9 きょうはとても濃く絞ることに専念、ウルトラハイデンシティのややかるい程度かな。14.5度ぐらいかしら。
液体にがりで寄せる、とてもむつかしい。むら寄りの感じだがまあ売り物にはなる程度の外観・・・・なんとすごいあじー。
過去30年間でははじめてナカセンナリをやったときの感動に似ている。あまい。あまいだけではない。気品のある深みがある。なんというか一味ナカセンナリやギンレイとはちがう。すばらしい大豆発見。 でもたまたまこれだけいいのかもしれないのでときどきの確認が必要。
 とんでもない優秀な大豆だ。
 甘味系のナカセンナリ独走態勢は完全に消え去った感じ。
 豆腐は甘いだけではだめ。

3.28 今日は新豆と言うことでやや緊張する。それなりに煮方に変化をつけなければならないと思うがひね豆との比較ということで、煮方はいつもどおりにやる、やや濃い目。

 寄せで、不規則対流がいつもより暴れ方がひどいこともありひやひやもんで、どちらかというとやまかんの寄せになってしまい「こりゃだめだ」と感じたがとにかく一時間放置。

 なんとつるんつるんによっている。濃すぎたせいかやや固めで自分の好みとはちょいと違うかもしれない。新豆でも要は濃く絞れば固くなるので「固さ」については新もひねもそんなに心配する要因ではない。ただ煮方は注意。

 食べてみるとすごい甘いのはいいのだが、いつもの甘さとちがう「添え味」がいっぱいついており、すばらしい味に仕上がった。クリーミー感はいかせなかったかな、触感の点でややマイナスであった。

4.5. 今日は煮方に非常に気をつける。豆乳を飲んでみる。・・・・・うーむむつかしいなあ。たいして甘くない。こないだとまったく同じの新豆。
 寄せは完璧に近くよくしなりクリーミー感も出いうことなしだがこれは「うで」というより素材の力かもしれない。食べてみる。深い味である。甘さは落ちているが「その他」がいっぱいある。

 うまい。

4.15 やや薄めでやっと14度ぐらいかしら。対流のみだれがひどかったというか自分ののりが悪かったせいか明らかにだめだと感じる攪拌であった。しかし若干鳥の足跡がある程度でつるんつるんによっている。しまり過ぎずいい具合にくにゃんくにゃんしているので自分としてのスタンダードといえる出来である。凝固の状態で味は予想がつく。クリーミー感たっぷり。ねちょっーとしている。
 いいかげんと思った攪拌でもちゃんとなってしまうという「豆の力」に驚く。新豆の威力かな。味はみずっぽいという言葉では表しにくいがやや「青二才」といった感じかな。もう少し乾いたほうがいいかもしれない、でもこれは今日の煮方によるのかも。

5.10 きょうのはすごい。なかなか寝られなくてやや頭がくらくらする状態であったがひねのねちょ甘のような味になった新豆だった。加水はわずかに少ないかなと思ったほどだったが煮ることをていねいにやった。圧力もかけてやる。・・・長すぎたかなー? へたっちゃったかなー?・・・・・。
 かなりきびしい絞りとなる。
 大どろである。いつもと一味ちがう味が出現。
 よせる。超きびしい。液体にがりの限界・・・・・ややむら寄り。ちっちっちがいっぱい出ている。
 これはすごい味だ。新豆でこんなに絞り込まれた味が出るとは?
 なんと青豆もやったのだが青豆より甘い!!!青豆よりうまい!!!
 こういうときは困ってしまうのだ。
 同じお客様からふつーの寄せ豆腐と青豆の寄せ豆腐の注文がある。こういうのは大困りだ。安いほうがうまくなりすぎてしまった・・・とほほ。

5.26蒲刈町の藻塩にがりで寄せる。寄せコントロールはほぼ同じかな。色のついたものを投入するので最初はいい気分ではないですがね。
 ねちょ甘い一歩手前だが、添え味部隊が絶好調で本来もつ旨み以上にうまく感じられる。旨み自体は「煮る」ことにすべてかかっているわけだがそれで終わりというのではだめだ。やはりフィニッシュは寄せである。
 夜自然脱水したものを食べる・・・予想通りに甘くなる、きめがこまかーーーい。

5.27藻塩にがりだと味がややしなくなると思っていたがそうではないようである。奥ゆかしくなるのかな? 海藻のヨード分の影響はあきらかにある。
 ただレギュラーのにがりと藻塩にがりで、まったく同じ豆乳に対してまったく同じ寄せをほどこすというのは極めて困難なことで比較の基準自体がもっともっとデータを積み重ねないと探れないような気がする。

 とにかく「差」は微妙だな。

5.28 今日はほぼ同等レベルの完璧に寄せられた。藻塩にがりはなんというかノーマルのにがりにプラスアルファーが入ったせいかノーマルのものにオブラートをかけたような感じになる。海藻の成分といっても焼いてしまうので海藻の味はしないのだがやや別物の味がする、まずいというのではない。
 ノーマルの海水にがりはすなおに"うまいなあ"といった感じ。
 どちらもいいので優劣はつけませんよ。

5.30
きょうは対流の起こせない範囲に入っている。
 通常このレベルは棄権する。
 でもやっちゃう。
 山勘。
 ・・・・・。
 大失敗・・廃棄!!!!!

5.31対流の起こせるぎりぎりの線。
 急速冷却してすぐ寄せる。
 つるんつるん。ちっちっち皆無。一時間後ぴんぴんにしまる、グルコンみたい。
 好きになれない。
 見てくれ最高だがなんか「変なの」。

6.01きょうはおおどろ状態を藻塩にがりでよせる。対流の起こせるほぼ限界と思われる。攪拌をどこでとめていいのか判断の指標が組み立てられていないので恐る恐るワンツーを引き上げる。
 むらよりが若干多い。
 全体から捨て去る部分がやや多く「もうかんねえなあ」だが、でもいい。
 局部的にほぼ究極の姿を呈している。しなる、クリーミー、ねちょ甘。

 きのうはぴんぴんにしまりすぎ、でもいちおうつるつるなのだが。

 きょうは「ねとーっ」。

ウルトラハイデンシティの鉄則だが、目で見てコントロールできないので頭の中に豆乳とにがりが結びついていく姿をイメージすることが必要なのかとも思う。

6.02疲れたー。神経を集中しすぎた。
 きのうの「ねとー」かがやや減じたとは言えほぼ美しくできた。
 粘り・クリーミー感を閉じ込めたままきちんとピーンとハリをもったまま寄せるというのはやや薄い(14度)時でもきわめて困難なのだが、きょうの大どろどろ豆乳でもちゃんとできてしまった。
 あしたはわかんねえなあ。

 修練を積むのみか。

 お昼はこれを食べよう。

6.03今日は作る量が少なかったのでいろいろな遊びはできなかったが、基本的なものに従う。2種類を藻塩でなく通常のにがりで寄せる。
 きのうほどのじっくり煮ではなかたのだがきょうのほうが"はり"がある。かといってしまりすぎているわけでもなくしなってもいる。ただお肌はちっちっちではなくぶつぶつが若干出ている、自分にとっては最近はめずらしいことだ。気泡もすこーし入っている、これもめずらしいことだ。局部的なむら寄りがかすかにあるがまあ無しに近いと言へる。
 味は、うーむ、きのうのほうがいい。あっちたてればこっちたたずで難問山積。
 でもむつかしければむつかしいほど意欲はわくし楽しみは増す。
 道標のついた登山道を歩くつまらなさと同じで、ひとに聞いたままを繰り返すのはおもしろくない。自分で自分のルートを切り開いてルートファインディングしていく快楽は共通のものがある。

6.04おおどろもかなり慣れてはきたがお肌のちっちっちはなかなかなくならない。細かい気泡もいくらかある・・・いわゆる科学反応からくる「ぶつぶつ」ではない、気泡である。
 ただあまりに濃い豆乳だとできあがったものの味がなんかみんな同じような気がする。

7.18 久しぶり。
 ここのところ一回の煮る量をどこまで減らせるかに苦心惨憺する。
 売れない店はこういうことにも気をくばらなければならないのよね。
 遊びも大変なのです。

 コスズといっしょにここ数日やっているが両極端の大豆なのでおもしろい。

 しなりを出すのは低タンパク系のほうが簡単。
 攪拌技術は14度ぐらいまでのさらさら豆乳では高タンパク、すなわちコスズ、のほうが簡単だが15度だと思われる大ドロ状態ではどちらもむつかしさは同じだな。

 はっきり言って寄せの世界が14度以下と15度では別物である。
 ただし14度以下の知識は15度に役立つが15度の知識はそれ以下に役立たないと思う、消泡剤使用の場合。
 消泡剤無使用豆乳では相互補完的に知識は役に立つ。
 この豆乳コントロールは場数、多くの失敗を経ない限りつかみ得ない。

7.29 100度を越さない・・・といっても純水でないので沸点上昇があるかな・・・要するに圧力をまったくかけないで煮てみる。
 熟煮時間が短かったせいかなんかものたりない・・・それとも逆に短いように見えて実は長かったのかもしれない、すなわち旨み成分をこわしているのかもしれない。凝固してみるとややへたっているのでやはり煮すぎかな。たいしてうまくもないしまずくもない。110度まで上げて圧力かけてるのと同じ味だな。

 蒸気をあてて煮ること自体に問題があるのかもしれない。
 まだまだ研究・試行錯誤の余地あり。

9.09重陽の節句。
 夏バテひどし。
 5月にまとめて買って、比較的高温になりやすいところに放置してあったのをつぶす。
 ほとんど劣化が感じられない。強い豆だ。これと比べるとオオツルはひどいなあ。
 
 ミヤギシロメは固まりやすい=寄せやすい、なおかつ甘いということで大人気みたいだが自分がやった限りでは寄せは決して容易とは思えない・・・普通と同じである。対流はそんなに安定はしない。こないだやったリュウホウとは対照的である。

 それにしてもこの大豆はうまいな。色もほんとに真っ白。
 暑さに対する劣化速度ののろさにもおどろいた。

11.05 7月ごろ買って暑いところに放置して9月になって冷蔵庫にしまったもの。
 ほとんど劣化がみられない。
 たいした力の大豆である。
 甘味ばかりでなく味はゆたか。
 すごい大豆だ。
 寄せも安定していてたのもしい。

11.10 硫酸カルシウムの実験も含め2釜煮る。
 最初のはどろどろ。単に濃いというばかりでなく絞りの状態からみてあきらかに煮すぎだろう。ただ寄せてみてへたりはしないので失敗直前のぎりぎりの煮炊きであった。豆乳はうまい。
 寄せるとややもろいかなというところ。旨みはやや欠けるかな。そんなにうまさを感じなかった。甘味も意外と感じなかった。
 二回目は濃さは一回目よりやや薄めで煮方はやや軽くしてやる。
 おおーっ。これは甘い、うまい。
 濃いから味が濃厚になるというものではない・・・煮かた次第。濃いのはほんとに煮方がむつかしい。
 寄せも良くぴーんと張りがありなおかつ軽くくねる。もう少し柔らかくくねんくねんがもっとあったほうがいいのだが。
 こないだのタマホマレに近い味である。



                               2003


5.09 冷蔵庫の奥にしまってあったおととしのをつぶす。
 大丈夫かな。
 みごとに熟成したような味になっている。
 一年数ヶ月5度C以下にあったわけだが・・・。
 力はほかの品種の新豆同様である、まったく衰えはない。
 この大豆は甘いばかりでなく寄せもきれいに決まってしまうということで人気があるのだがつまんないといえばつまんない、しかし14度も越えるレベルになるとそういうのは関係ない。寄せの難易はみんなそれぞれにあるもので優劣はないといえる。
 今日のは13度ぐらいだらうか。
 無難な路線で攻める。
 ちっちっちもまったくないきれいなつるつるのしかも粘性を取り込んでいる表情がはっきりと現われているきぬとなる。見ただけで粘性の有無がわかる。
 薄い豆乳もそれなりにむつかしく、完璧になりがちであるということに気をつけさえすればうまい豆腐になる。
 完璧さは足を引っ張る要因である。


5.20 甘さをもうちょいとだそうと思ってオオソデフリを混ぜてみる。
 やはり想像したとうりでやや物足りない。
 タマホマレのほうが深み・広がりがある・・・だが「へんな味」が頭をもたげる心配が多分にある。
 味の安定性はミヤギシロメは抜群かな、といっても一年通してつかっていないので・・・。
 まだまだ味の可能性についての探求が必要。
 なんといっても場数がものを言う・・・モノ作りの常識。

5.21 新豆である。
 きのうまでのひねよりも等級が下がって二等級である。
 この大豆は濃く煮ることで失敗の確立が他の大豆よりも高い・・・もちろん自分だけの問題。
 13度ぐらいの無難な路線をいく。
 泡が他のと比べて驚異的にすごい。ちょっと目をはなしたすきに釜から泡が噴出し周囲が泡だらけ。
 やや軽く煮る・・・別の言い方だと「雑に」煮る。
 よく絞れる。
 豆乳は・・・典型的な「絞り込み」のない「ボーッ」とした味である。
 新豆の味がもつ「未整理」性の典型。・・・この未整理性が良く出る場合と悪く出る場合がある。
 悪い例かな。
 煮方をもう少していねいにしてみよう。
 寄せも若干工夫してみたらいいかもしれない。


5.24 きょうは欲張ってやや濃くとる。
 久しぶりに釜のふたをあけて手攪拌。
 あわがすごくていい加減のところで密閉。
 軽めに圧力かける。
 よく絞れるぎりぎりのところかな。
 豆乳がおとといと全然違う・・・ねちょ甘である。
 寄せても粘性も確保できこりゃうめえ。
 濃さの差がおおきく出ている、はるかにこないだよりうまい。
 「絞り込み」のない「ボーッ」とした味、ではない。明確な主張のある味になった。
 やはり作り方だな。
 新豆でもこれだけ味を整理し絞り込める・・・偶然なったのかしら?????

8.06 2等の大粒。そんなに欠け、変色があるわけではない。
 ・・・。
 うーむ。へんな雑味が入っている。
 きのうもきょうもなのでこれが本質かな。
 タマホマレはなんと気品のあることよ、ということがわかる。
 ギンレイもピュアーさが引き立つ。
 この雑味はなんなのか。
 1等ならばいかがなものか。

8.28
2等の大粒、ひと目で一等でないことがわかる。
 この一等、二等・・・の基準というものはそれぞれの農協で付けるのでしょうが基準というものが「それぞれ」なので他の大豆と比較するときの判断材料にはならない。
 同一品種であってさえ他県のものともなるとまず関係ないといったほうがいい。
 
 さて前回「雑味」ということばで表現したものであるが、今回は最初から「うすく」もめん用にということでしっかり煮たので変な味というものは出なかった。
 去年使っていたものと比べると「豊かな添え味」という点では劣るが、それなりに甘味系の明るい味である。奥ゆかしさには欠ける。・・・まだ探求が必要と思われる。

9.06 大豆の価格が上がりはじめている。夏の悪天候による不作のニュースが続くと当然大豆にも・・・ということであるが米と違い大豆の場合は厳密には10・11月にならないと作況はわからないとのことではあるが。
 米の不作が「あおりをかけている」ようだ。
 さて値上がり前に買った3800円の三等ノミヤギシロメ。値段が値段だけに気合が入らない製作が続いてきた、というより濃いのは控えて13度程度の薄いのでもめんをやってきた。
 なんとなく物足りないと感じていたので今日は真剣に濃いのをとる。
 煮方はやや高温気味にしっかりていねいに煮る。
 よく絞れる。
 ギンレイなみに甘い。
 2001年オオソデフリよりはねちょ甘性には欠けるが2002年産芽室オオソデフリよりは甘い。ただし芽室の添え味の良さと比べると味の総合点ではかすかに劣る。
 寄せはふつうである。両オオソデフリよりはやや強い。あわもふつーである。粘性変化もそんなに急激ではなく扱いやすい。一等級がふつうは5000円台だと思われるが、ここのところの値上がりで相当な高額になることが予想される。なにしろ宮城県は不作のメッカと思われる、農業はむつかしい。
 一等級は煮豆屋さんに送るのがいいと思う。豆腐屋は三等級で十分である、ただし時々劣悪品質ものもあるので注意。つぶしてみないとわからないというところがやっかいである。
 明るい甘さの豆腐となる。

11.22無農薬のがかなりおかしかったので気落ちしてこれをやる。
 ややていねいに煮てやる。
 この大豆は煮方のちょいとした具合で味の奥行きにかなり違いが出てしまうので煮炊きに注意。
 いい加減にやると「単純に甘い」といった具合になる、これはつまらない。
 小出しで味見しながら煮る。
 寄せる・・・ふつうの対流。
 所期の目的が達成される。
 いい感じにできる。
 

2004


1.10 チベットのにがりにチベットの塩を添加したもので寄せる。
 力はやや強い部類に入る。
 去年秋に3800円で買ったものである。
 今年の新豆は2倍はするだろう。

 ちょいと欲張りすぎて濃すぎたかなあ。
 「たったこれっぽっちの豆乳しか」という程度しかとれない。
 だいぶおからの方に豆乳が逃げていってしまったようだ、絞りにくい。
 絞れた豆乳は軽くどろべたである。
 先にも言ったやうに力は強い。
 きれいに対流しているほうである。
 煮方のせいかな・・・。
 
 味はいわゆる「平凡な甘さ」とは一線を画している。
 ねちょ甘になっている。

 この大豆は煮方や濃さでかなり「味の世界」が変貌するので楽しい大豆だ。
 「だれにでも寄せられてそこそこ甘い大豆だ」と巷ではバカにされているやうであるがとんでもない誤解である。
 フクユタカと同様攻め方でとてもおもしろい世界を垣間見ることのできる大豆である。
 煮豆屋さんのフジッコさんがひところこの豆をつかっていたそうだが一万なんぼでとても豆腐屋に手の出せる大豆ではなかったさうだが今年高くなるとはいってもこれだけうまいのならばそれなりの価値はある。仮に生産量が稀少であったとしたら大騒ぎされる大豆だらう。

1.13 上手に濃く煮るとかくも豊潤な世界に遭遇するいい例の大豆である。
 薄い時と全然違う。
 寄せは当然むつかしくなる。
 タンパクの多い少ないはもう関係なくなってくる。
 タンパクの多少が関わりをもってくるのは薄いときだけである。

 他の横綱クラスと同じ味になる。

 東北の生んだ名品といえる。


1.30 青森のオオスズがあまりにもうまかったので相対的にこちらの評価を下げてしまったのだが・・・。
 新豆がそろそろいろんな品種で出始めているやうだが値段の暴騰でどこも使いたがってはいないやうだ。
 在庫が尽きてしまったところはしかたないだらうが。
 
 やはり薄くてはどうしても単純な甘味すなわち単なる精白糖の甘味みたいになってしまうので、かなり濃くとる。
 ぎりぎりの絞りとなる。
 最初から粘性十分・・・といっても粘性ということばも単に目で見た感じでいっているのでさらさらと(小)ドロの差は厳密なものではない、どんなにさらさらといっても粘性はあるといっていいと思ふ。

 寄せはいまいち甘かった・・・ややムラ寄せ気味ではあったが遠くからみると軟弱面を含まない均質つるつる平面に見えるので合格点ではある。そばでみるとしろうとにも軟弱面の存在がわかる。外周はどうしてもややドロリとなる。
 でも味は最高である。
 コクが出ていってばっちりである。
 やはりこの大豆は薄いと濃いでは味にかなりギャップが存在するといっていい。


2.07 いつも繰り返し言っていることだがこの大豆はBrix14度前後を境にして味ががらっと変わってしまう。
 きょうは煮炊きが非常によかったのでつくずくそのことを感じた。
 つまり高糖質系の特徴であるあのねちょ甘がはっきりと出ているのである・・・もちろん明るいさっぱり系という主張も基底にはある。
 延長線上といえば延長線上なのだがメリハリのきいた差がある。
 おもしろい大豆である。


2.09 きのう大桃さんがふらりと家によってくれて豆腐の話しをしました。
 ミヤギシロメに話題が及ぶと、この大豆の濃度・煮方による変幻ぶりについて語りました。
 ほんとにこの大豆はこころ・気合・知恵の込め方によって極端に味に差異がでます。
 おもしろいと同時にとてもむつかしい側面をもった大豆です。
 ちまたでは"寄せやすい高糖質系"などというばかな評価も下されているようですが・・・・。
 ここ毎日やっていると慣れてきた。
 検食にとっておいたものをお昼に食べる・・・これでは検食の意味はないですが。

7.09 ここずーっと使ってなかったので久しぶりにとってみる。
 だれのせいか・・・というより自然にといったほうがいいかもしれないがこの豆もナカセンナリ同様大分陳腐化した感がある。いろいろなものをたべてみてあきらかにこの豆である、とすぐわかってしまう場合が多いのだが、どちらかというと煮方の不備からからくる特徴によって判断できてしまう場合がほとんどである。
 へたに煮ても甘さがあるので作者が「それなりに満足してしまう豆」であるようだ。
 はっきり言って「へんなくせ味」のミヤギシロメ豆腐が多い。
 できの悪いタマホマレほどのくせはないので「なーんだ、ミヤギシロメってこんな程度か」とばかにしてしまう向きもあると思う。
 甘くて寄せが簡単・・・・便利な「安定性」の錯覚にとらわれた豆腐製造の悲劇である。

 この豆は煮方と濃さの相関関係で大分異なった表情をみせる大豆である。
 きちんと煮えたとき・・・、あるはあるものとブレンドしてきちんと煮た時のうまさといったらこの上ない、これもある種のプアマンズ・サトウイラズと云へる。ほんとにうまい。
 
 ことしはちょいと高いようです。
 人気の大豆になってしまったことも災いしている。
 ものの価格なんていい加減なものである。
 内容とかかわりない場合が多い、この豆は内容にかかわりあるのだけれどでも生産量からいったら高いよな。


2005

2.11 ミヤギ白目が手に入りにくくなった。高い。
 甘くて寄せやすいということで猫も杓子もらしい。
 しかし旨く豆腐になったものはそうはない。

 丸合並みの虫食い、色変わり混入ものである。腐れはない。

 ていねいにていねいに。14.5度以上かとも思われる。だいぶドロである。
 なんとか巧みに寄せる。

 なるほどね。
 秘伝並みである。
 頭にミヤギと付いているが生まれは岩手県だったかな。
 先祖はなにかしら。
 
 視覚的にも味覚的にも色白で透明。
 サトウイラズや関東起源在来にはない"味の美しさ、気品"を感じる。
 

3.03 委託である。秩父の陶芸の友達のところで蒔いもので、なんかとんちんかんな蒔き方かなとも思っていたのだが10キロほどあずかる。味噌は自分で作っているそうである。
 土地柄を考えると白光のほうが妥当と思われるのだが、まあ・・・いいや、たぶんうまいとやる前から感じてしまう。

 釜を改造したことが起因しているのかどうかわからないが抜群のミヤギ白芽となる。この品種も煮方によって味のありようが大分変わってしまうのだが、いい具合に炊けた。なんでこんなにうまいのよ、という品種である。
 秩父は寒暖の差もあり雪がくるのも年明けだったりするのでこのての大豆には向いているのかもしれない、というより何を蒔いてもいいような気がする。おくてのものでもばっちりではないのかな。
 ただ白光のこともあるのでやってくれるひとを探すのは大変かもしれない。

 東北の・・・というより日本の代表品種である。


3.28 かなり程度が悪いのだがくされや紫斑はない。表皮変色が少しあり。
 漬け水が若干白濁する。早く使いきるなり春以降の保存をきちんとせねばなりませぬ。
 できはまったくもってミヤギシロメである。いうことなし。
 

4.04 スズカリと混ぜてみた。
 とんでも豆腐となる。
 ことしは南部白目全滅、すずかりめっためた、とのこと。
 こんな価格の大豆で15000円以上の大豆よりはるかにうまい。
 大豆の価格とはいったいなんなのかなと思った。
 

4.17 この大豆は濃すぎるとどろどろとしてやっかいになりやすい。
 ヤナギヤの絞り機ではたしてどうなることかなと心配したが好奇心で15度といく。豆乳は非常に甘い、秘伝系である。
 薄いかなといった加水であったが15度強である。
 山形市の秘伝と似たような感じて安定した寄せとなる。
 寄せてもいい感じで一丁ぺろりの豆腐といえる。


7.26 東北を代表する、というより日本を代表する宮城県のJAS認証農家αβ氏のミヤギシロメのはじかれ組のなかでも恐らく最終選別で残った「やっとこさっとこ勝ち組み」の大豆である。
 割れているとはいえ豆自体は非常にきれいである。以前大粒のミヤギシロメは割れやすくて困っちゃう、とかなんとか聞いた覚えがあるのだが。割れてなければ美品である。mint !
 完璧に1/2に割れている。まーるいのはひとつもない・・・確認できず。こなごなはさほどはない。1/2に割れる過程で"皮"もかなりむけているようで脱皮大豆の皮混じりとも言える。石が混じっている可能性があるとのことで完璧にふるいにかける。黒いちいさいものが出るが石ではなく豆の欠けの炭化したもののようである、さほどは入っていない。
 あしたは台風だとのことで雨が久しぶりにまともに降ってきた。すずしい。100メートル地下水で18度。氷はいれるのを止める、今10時。水たれ流し30分でも手でかき混ぜるとまだいくらか白濁する。最初からかなり濁っていたのだが糖質や旨みが逃げていってしまってるのかなと心配する。
 30分のあいだに何回も手で攪拌してやるのだが"皮"があとからあとから浮いてくる・・・こりゃ、脱皮作業ではないのかい。

 というわけで漬けた豆はほとんど皮むき状態である。
 あしたが楽しみだが・・・味が漬け水に溶けていってしまってるかな ?
 (以上7/25記)

一夜あけて今日は雨。
宮城シロメのおけは真っ白である。
割れた表面からうまみ・甘さがみーんな溶け出していっちゃったのかしら。やや心配。皮はだいぶ取れているようで事実上の脱皮大豆と言えよう。ただし去年の収穫から選別を終えてこの大豆をどのようにしまっておいたかが気になるところである。割れたものは表面から急速に酸化していく。
 ただし割れた原因が裂開なのかそれともころころ選別中に割れたものなのかでだいぶ状態は違うと思うのだが、もう7月の末である。
 
 というわけで水きりおけにとるとやや量が少ないようである。
 2釜分漬けてあったことになる。

 ひと釜目。普通に水で挽き加水も水。・・・やや薄かったようであるがうまい豆乳となる・・・が、何か欠けた感じがする。単に薄いせいかもしれない。
 煮込み不十分だったようでパッチワーク寄せかなと思ったがそれは出ず、ポツポツ寄せとなる。こないだのつくばの野菜畑さんのもこれであった、ごめんなさい。味はいい。
 それにしてもこの品種の高タンパク性にはおどろく。こんなに薄いのにこのピーンとした張りは、と驚いてしまうのだがこれが実は欠点でもある。温度で簡単に解消してしまうことなのだがヤナギヤになってからはすべて80℃以上の寄せなので待っていられない、困ったことだ。特に、薄いのは危険である。

 ふた釜目。こんどは"漬け水"で豆を挽き、かつ加水もする。
 こんどのはかなり濃いのだが非常によく炊けている。うまい。
 だが80数度ですでにどろっとしてくるので寄せは大変である。にがりが分散しない。
 もう少し薄くすべきであった。
 それにしてもうまい豆乳・豆腐である。
 きのう都心で買って来た500何円の豆腐よりはるかにうまい。
 
 この割れた状態を見れば、購買意欲の湧く豆腐屋はまずいないだろうと思う。
 「まずいだろうなー」と思うに違いない。

 しかし夏のこんな時期にこんなにうまいことを考えると・・・・。

 しかし水さらし・出しっぱなし30分以上、しかも適時攪拌しながら、を考えるとやっかいなことこの上ない。
 つけ時間も相当短縮せねばならない。
 しかも漬け水へ流出していく多量のうまみ。
 工夫のしどころはたくさんあってかえって楽しいかな・・・結論。

2006

11.26 高いタマホマレを使い続けたごほうびだろうかタマの半額以下のミヤギシロメが大量に手に入る。丸合である・・・がくされ等はまったくなく欠けや紫斑が多少入っていて粒がふつうより若干小さい程度である。
 まったく問題ない・・・といってもこの農家の一等級を使ってみないと相対的なことはいえないが。
 きょうは真正小糸在来と真正銀ノ次を16度でやったのだが、安いからと廉価版のもめんにこのミヤギシロメを13度程度で炊いたのだがはっきりいってミヤギシロメが甘さだけの観点からいって一番甘かったのだ。炊き方の按配もあるのでこの比較が客観的に適切と言えるかどうかはいえないかもしれないが、とにかくこの大豆はいい大豆である、甘い。
 来年の秋口までこの豆、とさ来年春まで熊谷タチナガハが廉価版のレギュラーとなる。
 熊谷タチナガハはことし収穫分から埼玉県認証特別栽培(一回農薬)となる。
 無農薬は2トン程度(埼玉県認証特別栽培)になりそうで、なおかつ毎年数袋ずつ送っていただいている全国の篤農家や土日農業のかたたちからの珍品・奇品(気品?)が30袋程度と、我が家のものがたぶん300-500キロ程度はとれるものと予想される(とにかく取りこぼしと刈り取り断念放置のものまであるので)。
 いつの日か自分も埼玉県認証特別栽培のお墨付きがほしいのだが今やっているところは回りが慣行栽培なので無理で、どこかまとまったひとかたまりの土地が欲しいものだ。もっとも全部手作業というのは1町歩は無理のようだ。体力は落ちていくだろうし。大豆トラストみたいに見世物・イベント的に経営する手もあるだろうが、自分はそういうのはきらいなのであくまでも自分でやりたいし全部自分で加工したい。