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全国大豆めぐり
大白眉/中国東北部産大粒
大粒、ややかため、やや黄色みがかった豆乳・おから・ゆば
2001
商社が指導して安い作物を海外で作りそれを輸入、という構図で日本の農業ががたがたになっているのはどなたもごぞんじかと思いますがこれは純粋に中国大陸で作られてきた大豆だというのが問屋さんのお話です。
低淡白高糖質ということでとても甘い、ということです。
10月9日.かなり濃い目に豆乳をとる。。煮方はそこそこ十分ではあったと思うのだが、出来上がった豆乳はざらつき感というか煮方不十分の感があった。若干追い煮してあげるが、タマホマレの検証に夢中になっており、しっかりと煮てあげることが出来なかった。
海水にがりで寄せてあげる。寄せ温度高すぎかも知れないがややしなやかさに欠ける。抜けも良すぎて凝固自体落第点かもしれないが素人目にはつるつる豆腐といえよう。
しなやかさとぬめり感は一体のものだがぬめり感は欠如しているためさっぱりというか濃厚さのない味になる。ただし皿の上に置いて水切りしてあげたりざるにもって水切りしてあげると甘味の強さが感じられるようにはなります。保水力のない、要するに「寄せ」としては落第点の凝固状態は、水の中にさらしておいた直後は水分はあるがすかすか抜けていく感じで美味さには欠けるがざる等にもってやり水が抜けていくと甘味が強調されてそれなりにおいしいものである、ざらざら感はあるが。ただ私はそういうものは売りません。
10月12日.今日はじっくり煮てみました。やや温度高めで海水にがりで寄せてみました。きれいに寄りました。なんとやっとこさクリーミー感が出ましたがぎりぎりというところ。やや高温なので荒れる一歩手前でしょう、くにゃり感も少しありますがやや不足といったところ。
顕著ではないですが甘いです。染み出すおつゆがやや黄色いので(いつもそうですが)これは技術上の問題というよりも豆の力でしょう。日本の大豆は低温保存されますが輸入品は安物ということで大事にされないのかもしれませんね。新豆の状態を試してみたいものです。少なくとも外観は大粒のりっぱな大豆で日本のと見分けはつきません。
2002
4.8きょうは入学式だというので忙しく、本来こういうバリエーションをやっている場合ではないのだが病気なのだよなあ、中毒かしら。
昨年末の印象がよくなかったのでどうかなと思っていたのだが、問屋さんか゛「今度は・・・」ということで新物を入れてくれた。丁寧に煮る。・・・・なーるほど、「すごい」。甘い。凝固特性も無消泡剤なのににがりととても安定した対流を見せてくれる。豆がいいのか、腕がよかったのか・・・わかりません。甘くクリーミーでくにゃんくにゃんしなるし申し分なし。
深みはやや足りない感じがする。ギンレイやミヤギシロメの"あかるい"甘味とはちがう。
4.11 きょうも丁寧に煮る。豆乳がうまい。無消泡剤なのに異常なくらい凝固特性が良い、そんなに気を配って寄せ作業をしているわけではないのだが。新豆だからなのかしら、非常に力が強いといった感じ。つるんつるんに寄る、グルコンや硫酸カルシウムよりつるつる感がある。適度にくにゃりくにゃりしている。いい大豆だなあ。味噌や納豆はその中の糖分が発酵過程の変化に影響を与えるということらしいが、豆腐の場合は発酵するわけではないのだが「甘味」演出以外に、凝固化学反応に何か影響を与えているのかしら。
高糖度低タンパク大豆は「むつかしい、むつかしい」というが慣れればこんなに「いい凝固」をしてくれる大豆たちはない。むしろ低糖度高タンパクの方が「工夫」の上では却って技術を要求されるものと思われる。もちろん技術のレベルを螺旋階段に見たてれば普通のやり方よりはるか上にある技術だが。
4.12 何日か続けてやってるとなんとなく性格らしいものがおぼろげながら掴めてくる、といっても「この時期」という制限付きのもので本来なら一年通して毎日やってみなければならないのだがまあそんなに豆腐を作っても売れないのでたまにということでご勘弁ください。
ひねの時はなんかパッとしない感じだったが新豆はすごい。すべての大豆が新豆の時が一番というわけではなくひねになるにしたがって熟成してうまみが増すというタイプがあるのだが、すくなくとも自分があつかったこの品種に関しては極端に新豆とひね豆では味がちがう。
甘いばかりでなく凝固特性がすごく良く、技術もそんなに研ぎ澄まされたものがなくてもかなりいいものができるのではないかと思う。中国でも今後「すごい」大豆が出てきそうだ。
4.13 きょうも極めて安定している。あまりにおりこうさんなので逆につまらなくなってしまうかな。でもうまいものはうまい。新豆にひねを混ぜたりというような製作者主役の豆腐製造は自分の目指しているところではないが、新豆でこれだけきちっとできれば純粋に行くのがいちばんいい。一年通して「ある特定の味」を維持するというやり方は自分はきらい。四季を味わう。
2003
4.11 このあいだ仕入れて今日は2回目。このあいだがまずかったので煮方が悪いのかなと、やや薄くしてやる。13度くらいだろう。
やや補正はされているのだろうか少しはましな味になった。
前のはとにかくどろくさいというか"黄土"がまい上がった埃の荒野をイメージするやうな味であった。
きょうのはやはり"太さ"のある味ではあるが少し洗練されているかな。
ただ前後にタチナガハ、タマホマレ、オオソデフリ、フクユタカをやっているのでなんと繊細さに欠けることよと思った。
味に"キレ"がない。甘味はある。深みはない。・・・これほんとに新豆なのかい。
まずくはないがうまくはない、どちらかというとまずい方になる。
もう少し工夫を変えてやってみよう。
可能性はあるかもしれない。
10.18 一年以上ぶり。有機栽培大豆。
大粒で割れ豆がすこーし入っている程度でみかけはよい。
野菜の農薬で中国産がイメージダウンしたせいか、厳密なチェックがおこなわれているにもかかわらずJAS認証という印籠も効き目がないらしくあまり人気がないようである。
評価は公平・公正にしなければならない。
乾燥がやや悪いようだ。
14度くらいで煮る。普通に煮る。
豆乳は良く絞れかつ非常に甘い。やや味に荒っぽさを感じるのだが恐らく保存の悪さからきているのではないかと思う。新豆すぐの状態では驚異的なうまさになるものと推定される。
うまい。
満州ということばは歴史用語で現在では禁止用語なのかどうかわからないのだが使わないほうがいいのかしら。
重慶でのサッカーが思い出され複雑な気持ちになってしまうのだがことこの大豆に関していえば「きわめて優良」の一語につきる。日本の商社持ち込みでない中国オリジナルの品種改良だと思うのだがレベルの高さは驚きものである。
気合の入らない日本産大豆など足元にもおよばない。
大豆の原種は中国・シベリア(モンゴル)国境近辺・・・ということを知識として覚えているのだがいつの日かその"原種"なるものを手に入れてみたいものだ。
探検ツアーでもしないとだめかしらね。
日本のいわゆる"在来種"なるものは大陸から持ってきたものなのかあるいは日本列島が大陸とつながっていたころ植生の上から同様の状態・・・つまり自生していたものなのか、ひょっとすると日本の在来種のなかに大豆の"原種"と同一もしくは近似しているものがあるのではないか・・・想像すると楽しくてたまらない。