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全国大豆めぐり
黒 神
なんと極小の緑豆です。茶芽。レアー。宮城県、山形県。
5.19 初めてお目にかかります。
宮城の問屋さんからの提供です。
極小の濃い緑色。20年くらい前だったかな、中国からの輸入物がこんなだった。ただしあれは長細くなおかつ豆乳がお茶臭かったに対して、こちらはまるく香りはふつうの青豆そのもの。スズマルさんみたいでかわいいことこの上なし・・・いい予感。
少量なので加水がむつかしい。
加水が多すぎたようだ。
かてて加えて追い煮が長すぎた。
やっこ過ぎてダメ。
でもうまい。
5.20 きのうの反省の上にたち加水を減らす・・・そもそも少量なので「少なすぎる」苦労がいっぱい。
きれいに絞れる。いい香り、うまい豆乳。
おからもあざやかできれい。
甘味は秘伝より劣るようだが・・・。
ていねいに追い煮してやる。ただし「しすぎない」やうに。
寄せる。
対流の表情からやや追い煮不足とわかる・・・ぎゃふん。
寄せでごまかす。
きれいにつるつるに寄る。
きれい過ぎて粘性は欠如。
このへんがむつかしい。
科学的に100点満点が一番うまいわけではない。
煮方もそうで完璧でないところに最もうまい点がある。
茶の湯と意味合いはやや違うが「不完全の美」の一典型である。
そういえば青豆は味わって食べていると特有の「香り・・・風味?」があるため人によっては好き好きといったところかもしれない。
いずれにしても青豆はどれもこれも甘いなあ。
2004
2004.2.22 ひね・・・つまりおととしの・・・がまだ冷蔵庫に保存してあったのでつぶす。極小の美しい豆でスズマルやコスズの青豆版。色は濃いけど甘味はないという秘伝青豆と正反対と考えたら良い。
こういった極小タイプは豆腐などよりは煮豆とか納豆にするのが本来であると思う。なおかつ極小は皮の総量が増えるわけでおからが多くてえぐみも多いし・・・という世間評になっている。
煮方はさほどむつかしいこともなくうまい豆乳になる。そんなにデリケートな煮方は要求されないと思う。
やはり甘味は減じられている感じ。あきたみどりや秘伝と比べると劣る。
ただ普通の大豆もひっくるめると甘いほうの部類に入るので甘さにそんなにこだわることはないと思う。
旨い豆乳です。
色は"濃い"というよりもちょっと普通のと違う色といったほうがいいかもしれない。
春のイメージである。
寄せはそこそこ力もあり無消泡剤であるにもかかわらずラクチンな部類である。
ユキホマレのあのショッキングさとは格段の差である。・・・ユキホマレはむつかしい。
ひさびさではあったがきちんと寄る・・・やややっこかったかな。
豆の味も十分で"甘さばかりではない"旨い豆腐となる。
甘さを求める向きには物足りないかもしれない。
かといって甘い秘伝と混ぜてもこんどは色が薄くなってしまう。
所詮ブレンドは自分にはあまり感心しない方法なので他の方におまかせいたします。
きょうは朝からぽかぽかで、仕事中ことし初めて半そでになった日でもありますが、こういう"もうすぐ春ですね"という気にさせてくれたのがきょうの青豆でした。粋です。
2004.3.02 やや漬けすぎの感じ。
極小なので同じ重さの大粒と比べると体積で8掛けぐらいの高さにしかならないのでなんか損をした感じになるのであるが、逆に大粒だと豆と豆の間の空間が大きいわけでその隙間をこの極小は埋めつくしているだけのこと。
ただ歩留まりは少し悪いのかな、でもほとんど問題にはならない程度かな。
薄く絞ればその差は顕著に出ると思われる。要するに"皮"が締める割合が多いことからくるものと思われる。
きょうはタマちゃんの新豆がとても良かったのでこちらも快調に作業する・・・気分てありますね。
こちらもいい出来でした。
極小は姿が美しいのでつぶすのになんとなく気がひけちゃいますが・・・。
2004.6.16 2003年産黒神4に2002年産5度C以下保存岩手みどり3、の比率で混ぜる。
どうかなー、と心配していましたがほわーっとした甘味のいい感じとなりました。
あおまめはいつも言っているように、煮方で「へんな臭み」が出るので煮炊きは十分注意しなければならない。
もっともこの「臭み」がまったくなければないで、ただのふつーの大豆に色がついただけということになってしまいますが。
小粒の歩留まりについてしつこく言う方がいるようですが、こちとらは数がいくつ取れるかなどということは「あとで考えてみたら・・・」ということなのでどうでもいい要員です、うまければいい。
色のきれいな、うまみもバランスのとれたいい青大豆である。
2004.9.14 混ぜものなしの100パーセントでやる。
臭みを除外できる範囲の煮方でたっぷりとした旨みを引き出すようにする。
すると最初のインパクトで「甘いよ」という衝撃を与えることはないのだがバランス良くまとまったうまさの典型みたいてなものを感じる。タンパクも高いほうだと思うので寄せやすい、かといって濃すぎてどろどろになりやすいというのでもないので扱い易い青大豆といえる。
名前もなんか興味をそそるものがあるし(そういえば他の青大豆は安易な名付けが多いな)、姿がとても美しい、なおかつできあがりの明るい緑は日本の山・川・農地にふさわしいすがすがしい色だ。
2005
2005.4.26単体でやるのは久しぶりである。大体秘伝と組んで味・甘さ・色を調整して使っている・・・ブレンドしないのが主義ですが、例外。
色が濃いのでシナノミドリとの対比ということでやってみたのだが両者とも色がはっきりと出るとはいいながら色合いは微妙に違うようだ、どっちが好きと言われても好みの問題。
味はこちらのほうが野性味というか野趣を強く感じる、シナノミドリハ洗練されているというか垢抜けしてしまっている。したがって煮るときに青豆特有の「くさみ」が出ないようにより多くの注意を払わなければならないのはこちらのほうである。
秘伝はこの「くさみ」はほとんど出ない、というか自分がやったいろいろな煮方でも一度も出たことがない。23・24の山形大豆行でもとめた青豆ざる豆腐はいやにくさくてたまらなかった、秘伝と書いてある、店頭に秘伝と書いて売っていた青豆は黒目であったことを考えるとあの青豆ざる豆腐は秘伝ではないと思う。
どちらもアキタミドリのような煮すぎ・濃すぎによるどろどろ化は比較的弱いので「濃い世界」を楽しめる。
2005.5.02 単体でやる。
豆乳で出てきた段階では甘く感じた。
塩分のきわめて少ない高級にがりで寄せる。あたたかい段階では甘味もあるし豆味も豊かと感じる。色はきれい。
冷えてから食べると、豆味に甘さが消されてしまったように感じる。
それほど豆味は豊かで、なんというか八百屋に売っている山菜に対して野外で山菜取りしてきた収穫物といったおもむきとなる。
大豆で似たものと言うとあの「スペシャルリュウホウ」にそっくりという気がした。
料理には楽しい豆腐となりそうである。
豊かな豆味なので逆に「単純な甘味」系の北海道の高糖質系とブレンドするとバランスがいいのではないかと推論する、こんどやってみよう。
2007
2007.4.03 色豆が陳腐化したことによって製造意欲はことごとく減退してしまいましたが冷蔵庫にはたくさんの色豆が残っているためちびちびとつぶしていかなければなりませぬ。
何よりも「黄豆よりおいしいんだから・・・」というのは何の根拠もないことを続々と証明せるすぐれものの黄豆があとからあとから現れて来た現在となっては「色がついている」というだけではたいした商品価値がないということはウチのお客様はみんな承知しているようです。
ともあれたまにはという季節にもなってきたので春は桜の時期で赤豆、芽吹きの青豆と粋にしゃれてみるのもいい。
黒神100パーセント、非ブレンド。これは優秀な青豆である。M氏のおとうさまの発掘・育成になるものであるが秘伝などと比べると「オレがオレが」というところのない・・・といっても没個性とは正反対である・・・無口な巨人である、極小粒であるが。
おととしのものかと思われるが5℃保存なので新品状態である。
ねかせておいたせいか若干甘みが強く感じられるが青味が劣化しているとは思えない。ぶわーっとした野の香りが押し寄せてくる。甘い。旨い。
秋田みどりを越えるバランスの良さは料理人の技量を測る試金石(豆?)となろう。
素材が料理人のレベルを判定するのである。